背景・状況

 

日本の一部上場企業で、世界各国に子会社・関連会社を有しています。中国の子会社において移転価格調査が行われ、多額の二重課税が発生してしまいました。二重課税の解消を目指して、租税条約に定める課税に関する対応的調整を日本及び中国の所轄当局に申請しています。本件については18年6月の日中相互協議で無事に仮合意に至りました。

 

​相互協議サポート

 

 

具体的な対応

 

対応的調整は申請当事者の所在地国の責任のある当局間の相互協議を通じて行われます。

​日本での手順、手続きは明確で、所管機関である国税庁に申請を行います。

相手国である中国は、申請は国家税務総局に行いますが、実際の相互協議には課税処分を下した地方の税務担当者も参加しますので、地方税務局への申請書の提出や各種対応などが必要となってきます。旧知の中国の会計事務所とコミュニケーションを取りながら、適切な対応を行い、本案件について相互協議の場で話し合われました。継続して対応中です。

​期間

対応的調整のサポートは、16年3月に相互協議の申請を行い、18年6月の協議で仮合意に達しましたので、ほぼ2年3か月かかりました。日中相互協議を通じて合意に至った案件をみると、一般的に申請から5年以上経過しているものがほとんどといえます。

​留意点

中国では常に実務における取扱いの不透明さが避けられません。地域による差異、すべてに政治が優先するお国柄などもあって、ともすると突発的なアクシデントが発生します。ゴールまでの明確な手続き、手順を念頭におきながら、そうしたアクシデントを的確に処理していく必要があります。したがって、単に知識があるというだけでなく、これまでのさまざまな経験と各関係機関との適切なコミュニケーションが重要といえます。

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