• 土田国際税務会計事務所

日中のAPAの最新状況


中国の国家税務総局(SAT)は、昨年の64号公告後のAPA(事前確認制度)申請案件の取り扱いに関して、64号公告に準拠した体裁で申請書を修正することを求めています。先日ニュースでアップデートした通りですが、修正した申請書の提出がない場合、申請自体がなかったものとして認識するとコメントしています。

中国では、税法を含めて法体系は整備され、細かく規定がなされてきているのですが、実務上の取り扱いが不透明であったり、取り扱いが急に変更になるといったことがよくあります。今回の件についても、突然こうした取り扱いをはじめた印象はぬぐえません。中国とのAPAでは常にSATや地方の税務局とのコミュニケーションを通じて最新の情報を入手しているにもかかわらず、不意打ちのようにこうした取り扱いに言及されます。なかには、地方の税務当局より事前相談が終了した旨の通知を受け取っているにもかかわらず、修正したAPA申請書の提出がないため申請自体がなかったものとされそうになっているケースもありますし、修正した申請書を提出しているにもかかわらずそもそも提出がなかったことになっているケースもあります。

これは一例で、中国では予期せぬ状況が日常的に発生しますので、事前準備に万端を期すよりも、一定の事前準備を行ったうえで物事を開始し、何か問題が発生した際に適切に解決するという事後対応の処理の適格性が極めて重要といえます。

今回のケースについても、事前に準備できることは限られますが、税務当局とのコミュニケーションの状況を記録に残しておくとか、資料の提出にあたっては当局の受領者のサインなどをもらうなど、提出の事実を客観的に証明できる何らかのエビデンスを取っておくといった対応が必要と考えられます。


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