• 土田国際税務会計事務所

富裕層の実態


富裕層とは、日本では一般的に純金融資産が1億円以上の世帯と定義されています。

純金融資産とは、居住用不動産、収集品、消費財、および耐久消費財を除いて、1億円以上の投資可能資産を所有する世帯となります。

こうした富裕層の割合は、日本では約2%といわれています。

富裕層にも様々な個性があるのでしょうが、個人的な経験で申し上げると、典型的な富裕層とは次のような特徴があると考えています。

① 無駄をしない、見栄を張らない

高収入だからといって支出を増やせば手元に残る資産は蓄積していきません。

人気スポーツ選手や上場企業のオーナー経営者であれば話は別ですが、いわゆる高収入といわれる年収1千万円以上の世帯がむやむに支出を拡大させていけば、ほとんど手元には残りません。

どのような支出を行うかは個人の人生観の問題ですので、何が良くて何が悪いとはいえませんが、少なくとも富裕層といわれる程度の資産を持ちたいということであれば、支出のコントロールは極めて重要な要素となります。

支出のコントロールにおいてまず考えるべきなのは、固定費の圧縮です。固定費とは、毎月、毎年といった形で収入に関係なく固定的に発生する基礎的な費用をいいます。企業経営においても個人の家計管理においても、固定費の無駄を検証し極力圧縮することが、まず最初に取りかかるべき優先項目といえます。

何が無駄で何がそうでないのかについての判断は、多分に主観的な要素が入ることになります。車を単に移動手段と捉えるか、走ること自体に人生の喜びを感じるかで車のローンの意義は変わってきます。しかし、客観的にそれぞれの支出の色付けをしていくことは可能です。有効であるのは、支出の意味を考え、一つひとつの支出を単なる消費か投資かに分類していくというやり方です。こうした分類においても個人差が出ることはやむを得ませんが、無駄な固定費の判断に一定程度機能します。

また、見栄を張らないということも、個人的に重要であると考えています。人間は社会的な動物で良きにつけ悪しきにつけ他人との関係の中で自分を位置付けざるを得ませんので、「見栄を張らない」ということは言うよりも難しいことは承知していますが、見栄の張り合いは際限がないので破滅への契機となりうることをくれぐれも留意すべきです。単に高価な時計や車を買うなということではなく、それぞれの人生観や収入に応じて必要性を判断すべきであって、他人の耳目を集めるだけのために高価な車を駐車場に置いておくといった支出は避けるべきです。

②収入を増やす

富裕層の多くは本業でそれなりの収入があるといえます。

副業を解禁するような会社も増えているようですが、収入を多少増やすために副業を掛け持ちするのは望ましいやり方ではありません。副業を一概に不定するものではありませんが、それが自分の時間の切り売りをするようなものであれば、結局将来の大きな収入に結びつかないことが多いといえます。

収入を大きく増加させるためには、自分が本業と考える分野で際立った(客観的な)功績を上げることであり、結局はそのための力をいかに蓄えるかかを分析して努力していくことが近道といえます。

③投資をする

まず申し上げておきたいのは、弊社はいかなる証券会社や不動産業者とも関係はなく、特定の商品や投資先を奨めることはありません。

投資というと、日本では多少の偏見をもって見られることも多いようです。怖いといった意見もあります。

しかし、②の本業の収入を増やすということであれば、計画的に自分に投資していくことがその前提条件となります。自分に投資していくことで、将来の収入を指数関数的に増やすことを目指します。

他者に投資することは、資産の蓄積を指数関数的に増加させることを目的とします。

つまるところ、自分に投資することと他者に投資することの本質的な違いはありません。投資をうまく成功させるためには、自分に投資するのであれば自分自身を深く知ることが必要ですし、他者に投資するのであれば信頼できうるほどに他者を十分に知っておくことが、絶対的な必要条件となるのです。

上記の内容は、富裕層の方には十分にご理解いただける内容であると思います。

富裕層を目指すのであれば、上記①と②だけでも十分に到達することは可能といえます。ただ、より早く、効率的にということであれば、③を組み合わせることは避けられません。


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